韓国旅行1 -韓国旅行することになりましたー

その他

1. 「近場」の定義が狂っている同僚D

会社の同僚であるDに、雑談がてら「どこか近場でいいから出かけたいなぁ」と話しかけたのがすべての始まりだった。

自分の頭の中にあったのは、関東近郊で美味いものを食べる日帰りか、のんびり温泉に1泊するくらいの軽めな計画だった。40代の休日らしく、穏やかで体力を使わない軽めのお出かけである。

ところが、Dは食い気味に「いいっすね!」と目を輝かせ、 「どこ行きます? 台湾か韓国?」

……え? 海外? こいつの「近場」って海外なの? 関東近郊を想定していた自分とのギャップよ‥w

そういえば1年ほど前にも「海外行きたいっすね〜」と盛り上がったことがあり、スケジュールが決まる前に念のためパスポートだけは更新しておいたのを思い出した。その時は具体的な話に進まず自然消滅していたのだが、まさか1年越しにリバイバルすることになるとは‥。

困惑しつつも、最近「動けるうちに動いておけ、旅行できるうちに旅行しておけ」みたいな言葉もよぎり、海外もいいかもなぁと思い、お互いに行ったことが無かった韓国へ旅立つことが確定した。

2. 勢いだけの予約と、後から気づく微妙な立地

行き先が決まってからのスピード感は早かった。 観光ルートも何も決めぬまま、飛行機のチケットとホテルの予約を価格と相談しながらネットでパパッと完了。「まぁ観光地なんて後からどうとでもなるよね」という完全にノリ重視の判断だ。勢いに任せて日程を組んだ結果、気づけばしっかり「3泊4日」のガッツリコースになっていた。

だが、冷静になり観光地などを調べ始めてから頭を抱えることになる。 ホテルから観光地エリアまでのアクセスを調べてみると、「なんでわざわざそのエリア選んだの?」と問い詰めたくなるレベルで微妙な立地。帰りの空港のチョイスも絶妙に使い勝手が悪く、移動だけで体力を削られる未来が確定した。知らないって本当に恐ろしい。

3. まさかの「秋夕(チュソク)」

チケットを押さえた後、YouTubeや旅行ブログで現地の観光情報を漁っていた時のことだ。 画面をスクロールする手がピタリと止まった。

私たちが渡韓する日程、見事に韓国の大型連休「秋夕(チュソク)」にドンピシャで丸かぶりしていたのである。

秋夕とは、日本でいう旧盆のような大連休で、どの情報発信者もこぞって「秋夕の時期は韓国に行くな!」「絶対におすすめしない」と警告を発している。 個人経営の飲食店や市場、ショップは軒並み休業か時短営業。さらに空港は大混雑で、出国審査に3時間は並ぶ覚悟が必要だという。……地獄じゃん。

Dに「この期間、秋夕っていう大型連休で店がほぼ閉まってるらしいんだけど……」と相談した。リスケしたほうがいいのでは‥と思っていたのだが、Dは 「え? まぁ大丈夫じゃないっすか?w」 と拍子抜けするほど軽い。なんか自分騙されてる?と不安になるくらい軽くて能天気だった。

だが、よくよく考えてみれば私たちは初の韓国旅行である。ディープでニッチな路地裏の名店を攻めるわけでもなく、巡るのは王道のメジャー観光地がメインになるはずだ。大手の商業施設やチェーン店、主要観光スポットが開いていればなんとかなるか……やってなければホテルでゆっくりしよ、と、私も次第に軽い気持ちで突撃することを決めた。

4. 10年ぶりの海外と「無言」の入国審査

実に10年ぶりの海外旅行である。自分が何より恐れていたのは、現地の入国審査だった。 なんか聞かれたら「サイトシーイング(観光)」って言うことくらいしか知識も経験値もない。ホテルの滞在先を聞かれても絶対答えられない自信すらある。本当にどうしたらいいんだろう‥と悩んでいたのだが、結論から言えば完全に無駄な心配だった。

韓国には事前にWEB上でパスポート情報や滞在先を登録できる「e-Arrival Card(電子入国申告書)」という仕組みがある。 機内で配られる紙の入国カードにちまちま手書きする手間もなく、事前にスマホで登録を済ませておくと、当日の入国審査官の前ではパスポートを提示して顔写真と指紋を登録するだけ。一言も声を発することなく、ものの数十秒でゲートを通過できてしまった。10年の歳月によるデジタルの進化に感動しつつ、一気に肩の荷が下りた瞬間だった。デジタルって素敵。

5. 初渡韓で知っておくべき必須ツール

勢いで飛び込んだ旅だったが、実際に渡韓してみて、「これは事前準備しておいて良かった!」と痛感したツールがいくつかある。これから行く人は絶対に押さえておいた方がいい。

決済と交通(WOWPASS vs T-money)

  • T-money: 日本でいう「Suica」や「PASMO」。地下鉄やバスに乗るための交通系ICカードで、駅の券売機やコンビニで現金(ウォン)を使ってチャージして使う。(WOWPASSを作る人はそちらだけでOK)
  • WOWPASS: 外国人観光客向けのオールインワン・プリペイドカード。日本円の現金をそのまま機械に入れてウォンとしてチャージでき、街中の店舗でクレジットカード感覚で決済できる優れもの。T-money機能も内蔵されているので、これを作ればT-moneyカードを別に買う必要はない。
  • 注意点: WOWPASSにチャージしても、そのままでは電車の改札は通れない。「ショッピング残高」と「T-money(交通)残高」はカード内で別管理になっているため、アプリ等での管理や残高移行が必要。WOWPASSアプリは渡航前にDLしておくことをおすすめする。

地図アプリは「Googleマップ」が使えない 韓国では国家安全保障上の理由から地図データの持ち出し規制があり、Googleマップの徒歩・車ルート検索がほぼ機能しない。ナビろうとしてもルートが出てこないのだ。 現地で迷子にならないためには、「NAVERマップ」または「KakaoMap」のインストールが必須。どちらも日本語対応しており、電車の乗り換えや徒歩ルートも正確に案内してくれる。

翻訳アプリは「Papago」一択 翻訳ツールはGoogle翻訳よりも、韓国のネイティブな言い回しに強い「Papago(パパゴ)」が圧倒的に使いやすい。メニュー表をカメラで撮影して翻訳する際も、スムーズに理解できる日本語に変換してくれる。

こうして、事前のリサーチ不足による微妙な宿選びと、秋夕という巨大な地雷を踏み抜いた状態のまま、我々のドタバタ韓国旅行が幕を開けた。 なんとかなるのか、それとも本当に地獄を見るのか。次回、いざソウルの街へ繰り出します。

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