10年モノの扇風機と「耐用年数」

その他

1. 「扇風機」の反抗期

我が家には、10年ほど前に購入したシャープ製の扇風機がある。首振りが横だけではなく縦にも動くタイプで、サーキュレーターとしても年中無休で酷使している。 赤外線リモコンが付いていたので、当然のようにスマートホームに組み込んでいた。部屋の温度や湿度にあわせ、エアコンと扇風機を全自動でコントロールして快適な空間を作り上げていた。

しかし、去年あたりから扇風機のコントロールがうまくいかないことが出てきた。設定通りに動いてくれないのだ。 最初は「たまたまスマートリモコンから赤外線の信号がうまく飛ばなかったのかな‥」と思っていたのだが、失敗するのはいつも扇風機ばかり。他の家電は動くのに、扇風機だけが徐々に反応しなくなっていった。

以前、一度設定したはずの赤外線信号がなぜかウンともスンとも言わなくなり、再設定をして復旧したことがあった。「また設定が消えた感じだな」と思いつつも、いざ再設定をするとなると面倒くさい。ボタンを押せば動くので、またやる気が出たときに…と先延ばしにして放置していた。

2. リモコンの赤外線チェック

先日、「いよいよ再設定するか‥」と重い腰を上げ、まずは扇風機の純正リモコンを手にとった。一応、再設定の前にこのリモコン単体で操作できるか確認しておこうと思ったのだが‥反応しない。 「電池切れか‥」と思い、電池を新しいものに交換するも、やはりウンともスンとも言わない。

ここで、リモコン自体が壊れたのか、本体が壊れたのかを確かめることにした。

※豆知識:リモコンの赤外線確認方法 スマホのカメラを起動してリモコンの先端(送信部)を画面に映しながらボタンを押すと、肉眼では見えない赤外線の光が画面上でピカッと白や紫に光って見える。これでリモコンから信号が出ているかを簡単に確認できる。

カメラ越しに確認すると、リモコンの先端はしっかりと光を放っていた。どうやらリモコンは正常に生きているようだ。 となると、故障しているのは扇風機本体(赤外線の受信部など)である。こうなってはどうにもならない。システムのエラーではなく、物理的な故障だった。

3. 高かったシャープ製と「耐用年数」

思えば10年前、このシャープ製の扇風機を買うとき、少し価格が高くて迷った記憶がある。DCモーター搭載で省エネを謳っており、特殊な首振り機能が付いていたのも高価な理由だった。 当時、安いメーカーの扇風機はいくらでも転がっていた。しかし、結局シャープ製を購入した最大の決め手は「耐用年数」だった。

今まで意識したこともなかったが、一口に「扇風機」と言っても、メーカーが定めている耐用年数(設計上の標準使用期間)にはかなりの開きがある。 この少しお高いシャープ製は「7年」と明記されていた。一方で、安いメーカーの扇風機のほとんどは「3年」程度だったのだ。 耐用年数が短い扇風機は、確かに価格は安いがシャープ製の半値以下というわけではなかった。3年で買い替えるリスクや手間を考えれば、コスパが悪い。

4. 表面的な価格の裏にある「寿命」

扇風機に限らず、家電には安全上の理由などからメーカーが定めた標準的な寿命年数が書かれていることが多い。だが、メーカーによってこれほど想定寿命に開きがあることには当時本当に驚いた。 ただの表面的な価格の安さだけで飛びつかず、その家電の想定される寿命もしっかり確認しておくべきだという良い教訓である。

結果的に、設計寿命の7年を大幅に超えて、10年近くも私の快適な生活を支え続けてくれたのだから、十分に元は取れた。ありがとう、シャープの扇風機。 とはいえ、直接ボタンを押せば使えるので、スマートホームは諦めつつもまだまだ酷使させてもらうつもりだ。

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